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目標設定の仕方で現場の動きは変わる?現場マネジメントの秘訣
営業現場のマネジメントを任されているみなさん、現場の目標設定と数字管理に悩まされていませんか?
マネージャーとして適切な目標を与えることが出来なければ、
メンバーは混乱し、結果的に売上達成が出来ないということが起きがちです。
今回は、営業部隊に対して適切な目標設定の仕方と、そのマネジメント方法に関してお話ししていきます。
■目標設定の難しさ
営業部隊をマネジメントしていく上で、メンバーへの目標設定はつきもの。
受注が出来なければもちろん売り上げも伸びないため、1人ひとりに「受注数」として目標を与えることも少なくありません。
それだけではなく、受注までの行動把握のため、
受注数とは別に「行動数」も目標として設けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
マネージャーのように管理する側からしてみれば、
売り上げを伸ばすための「受注数」と、
実働部隊がサボらないようにするための「行動数」、どちらも把握しておきたいのは当たり前です。
ですが、その2つの「当たり前」な目標設定が、メンバーの混乱を招いてしまいます。
「受注数」と「行動数」という、基準が異なる2つの目標を定めると、
現場はどちらに重きを置けばいいか分からなくなり、メンバーの中の行動基準が不安定になってしまうのです。
マネージャーから見た「管理のしやすさ」と、メンバーから見た「動きやすさ」は、イコールになるとは限りません。
ここで、目標設定において実際に起きた例をあげてみましょう。
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とあるプロジェクトにて、「訪問数と受注数」を共に目標として設定してみると、
営業部隊から「どっちを追えばいいのか分からない」という不満が上がったため、再度目標を見直しました。
そこで、一度「訪問数」だけを目標に設定してみると、1つの目標に定まったため営業部隊の混乱は収まり、
それぞれが目標に対して動き始めたかのように見えました。
ですがこの数か月後、案件が受注に繋がらず、受注率が低下するという状況に陥ります。
これは、営業部隊の意識が、目標である「訪問数」の達成だけに向いてしまい、
受注に向けてとるべき行動がとれていなかったことが原因でした。
この結果を受け、次は「受注数」だけを目標に設定してみると、
今度は契約のプレッシャーからか行動量が足りず、結果的に受注数も上がらないということが起きてしまいました。
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このように、営業部隊に「適切な目標」を与えることができなければ、
メンバーの不満は大きくなり、売上も行動数も上がらなくなってしまいます。
マネージャーとして数字管理のしやすさだけを追ってしまっては、上手くマネジメント出来ていない事と同じ。
それでは、一体どのように目標を設定したら、営業部隊は結果に結びつくような動きが出来るのでしょうか。
■訪問数を目標としながら、受注数を上げるための行動を設定する
行動を把握しながら受注数も追いたい場合、訪問に重きをおきつつ、結果の為の行動をしっかりと設定し管理する方法があります。
これは、現場のマネジメントとしてメンバーに訪問数を目標として与えながら、
ヒアリング項目やクロージングトーク等、訪問時に「やらなければならないこと」を細かく設定し、
必ず実施してもらうというものです。
メンバーは、目標が「訪問数」に設定されている為、訪問数の達成のために動きます。
更に、訪問した際に「やらなければならないこと」も定められている為、
「受注数」に結びつくような行動をとることもでき、マネージャーとしても訪問の質をコントロールできるのです。
■黒字サイクルの生成が可能に
また、この方法をとることで、アポ・訪問から見積もり回収や受注までのサイクルが作りやすくなります。
メンバーが訪問を重ね、その結果から得た情報を集約することによって、いくつかの成功パターンを導き出すことが出来ます。
そのパターンを定着させることによって、
アポ○○件→訪問○○件→見積もり回収○○件→受注○○件
という効率的なサイクルを生成でき、
そのサイクルが出来さえすれば、あとは人を増やすことで、売り上げはどんどん伸びていきますよね。
管理する立場として、数を把握することはもちろん大切ですが、
その握り方によって営業部隊の成果は大きく変わります。
無理のない目標を与えた上で、売上を上げられるようなサイクル作りを目指しましょう。