- Salesforce活用
Salesforceフローで参照項目のデフォルト値を設定
レコードを新規作成するとき、参照する項目を毎回選択するのが大変だと思ったことはありませんか?
通常の項目であればデフォルト値を設定することができますが、参照項目についてはデフォルトで参照をつける事ができません。
今回はそのちょっとした煩わしさを解決するための設定を記事にしています。
実際の設定もページの最後に載せているので参考にしてください。
目次
- フローを使うことで擬似的にデフォルト値を設定
- 実際に作成したフロー
- フローを作る前の事前準備
- フローの作成手順
フローを使うことで擬似的にデフォルト値を設定
今回の課題は
・新規作成時に参照項目を毎回選択する手間を省きたい
・参照項目にデフォルトの参照を設定することができない
というポイントがあります。
今回は擬似的にデフォルトの参照を設定するためにフローを使って設定をしていこうと思います。
実際に作成したフロー
今回は例として下記の状況を想定しました。
・取引先にカスタムオブジェクト(入金口座)の参照項目がある
・入金口座…取引先に入金してもらう口座を管理しているカスタムオブジェクト
・入金口座は複数あるが、基本的には1つの口座しか使用しない。
・デフォルトの口座を設定して必要があれば別の口座に変更できるようにしたい。
最終的に完成したフローはこちら。
フローを作る前の事前準備
口座情報にチェックボックス項目を作成
どのレコードがデフォルトなのかを判断するために口座情報のオブジェクトにチェックボックス項目を1つ作成します。
今回は項目の表示名を【口座のデフォルトに設定する】と設定します。
この項目にチェックがついているレコードをデフォルトで参照するように設定します。
※この設定をしなくても作れますが、今後の運用保守を考えてフローを修正しなくても済む形で実装します。
※チェックボックスは1つのレコードだけつけるようにしてください。複数のレコードでチェックをつけるとフローが正常に動きません。別でチェックボックスをつけたら別のレコードのチェックボックスを外すフローを作ることで利便性は更に良くなると思います。
フローの作成手順
[ 設定 ] > [ クイック検索 ] → [ フロー ] > [ 新規フロー ]
を選択します。
今回は【取引先を新規作成したとき】フローを動かしたいのでレコードトリガーフローを選択します。
①レコードトリガーフロー
最初の要素ではどのような条件でフローを動かすのかというトリガーを設定していきます。
今回は【取引先を新規作成したとき】【口座情報が空欄】の場合、フローが動いて口座情報にデフォルトを設定したいので下記のような設定をします。
オブジェクト:取引先
トリガー設定:レコードが作成された
エントリ条件:すべての条件に一致
DepositAccountInfo__c(入金口座情報) null True
→入金口座情報がnullのとき
フローを最適化:アクションと関連レコード
②レコードの取得
次にデフォルトで設定する口座情報のレコードを取得します。
レコードトリガーフローの下に要素の追加から【レコードを取得】を追加します。
レコードの取得詳細
表示ラベル:分かりやすい文字(今回は口座情報の値を取得)
API参照名:分かりやすい文字列
このオブジェクトのレコードを取得
データソース:Salesforceオブジェクト
オブジェクト:口座情報
口座情報のレコードを絞り込み
条件の要件:すべての条件に一致
default__c(口座のデフォルトに設定する) 次の文字列と一致する True
→口座のデフォルトに設定するにチェックがついているレコードを絞り込み
口座情報レコードを並び替え
並び替え順:並び替えなし
保存するレコード数:最初のレコードのみ
レコードデータの保存方法:すべての項目を自動的に保存
③レコードを更新
最後に②で取得した口座情報を取引先の参照項目に割り当てます。
レコードの取得の下に要素を追加で【レコードを更新】を選択します。
レコードの更新詳細
表示ラベル:分かりやすい文字(今回は参照の設定)
API参照名:分かりやすい文字列
更新するレコードを検索してその値を設定する方法:フローをトリガーした取引先レコードを使用
検索条件を設定:なし‐常にレコードを更新
取引先の項目値をレコードに設定:DepositAccountInfo__c(入金口座情報)←{!get_BankAccount.Id}
※1値:{!get_BankAccount.Id}の設定は、レコード(単一)変数の②で作成したget_BankAccountを選択→参照に必要なレコードID(今回はId項目)を選択することで設定できます。
④フローを保存して有効化
以上の設定が完了したら、保存をしてフローを有効化しましょう。
取引先を新規作成すると口座情報を選択していなくてもチェックがついているレコードが自動的に参照されるようになります。
取得するレコードの条件を変えることで色々な参照を自動で設定でき、応用の効くフローなのでぜひ活用してみてください。
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エイベリー(Avery)は、性別や人類を超越した存在。人とコミュニケーションをとる方法を探していた時に、Surpassが支援しているSalesforceを知りました。Salesforceを知らない人にも優しく丁寧に、営業や会社のお困り事を解決するノウハウを教えてくれます。
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